生活している中で、知らないうちに違った情報で行っていることがあります。
今回は、MAC菌のことについてカンタンに説明します。
家の中でも特に汚れやすいのはお風呂場…。
毎日掃除をしていても、カビや水垢などは、どうしても溜まってしまい、どう掃除して良いかお悩みではありませんか?
ピンク色の赤カビ(酵母菌の一種“ロドトルラ”)には、カビ用の除菌スプレーを使ったりしますよね。
そして、風呂掃除をする時は少しでも嫌な汚れが落ちやすいように、入浴後に浴室全体にシャワーをかけることを習慣化している人も多いと思いますが、その場合、あなたはお湯を使っていますか?
よくカビを退治するには、45℃以上のお湯で洗い流すといいということが一般的なのではないかと思いますが、確かにカビの繁殖の温度が25~30℃ぐらいですので、お湯で流した後は、冷水で全体をシャワーで流せば、赤カビは繁殖しづらくなります。
また、石鹸カス汚れも落ちやすくなります。
風呂掃除にお湯を使わない方が良い理由
風呂掃除でお湯を使うのはカビ対策には良いのですが、お湯をかけると別な菌が繁殖しやすくなります。
実は、お湯によってMAC菌と呼ばれる病原菌が繁殖しやすくなってしまうのです。
あまり聞き慣れない名前ですが、MAC菌とは非結核性抗酸菌と呼ばれる菌の一種です。
肺MAC症という肺疾患の原因菌であり、かかってしまうと肺の炎症が進行するにしたがってせきや痰、さらには血痰などの症状が現れる病気です。
悪化すると発熱や倦怠感などとともに、食欲不振になり、やがて酸素療法が必要になる程の呼吸困難に陥る場合もあるそうです。
私の家では、風呂掃除はお湯で洗い、そのあと水で流していましたが、気のせいでしょうか?そういえば、私もなんとなく喉がいがらっぽい感じが…。
肺MACは、ここ最近、日本で増加しており、年間2~3万人がこの病気を発症しており、1,000人以上もこの疾患で亡くなっているということです。
急増している理由として考えられるのが、浴室での感染だと言われています。
MAC菌は、湿度が高く気密性の高い空間を好む傾向があるため、MAC菌にとって風呂場は、とっても居心地の良い空間となります。
さらに厄介なことに、MAC菌は42℃前後でもっとも繁殖すると言われています。
ですので、入浴後に温水シャワーで洗い流すことは、彼らにエサを与えているようなものです。
そう考えると、ほんとうに怖いですね。
MAC菌の繁殖を抑える予防策

感染を防ぐポイント
①浴室内を清潔に保つ
②湯垢や浴槽の注ぎ口、シャワーヘッドなどのぬめりをなくす
③風呂場全体のこまめな掃除
ただし、風呂掃除で注意しなければならないのが、菌を吸い込んでしまうことです。
その対策として、掃除中は必ず換気をするということが大事です。
換気扇や窓の両側を10cmくらい開け、空気を循環させることで効果的に換気ができます。
また、シャワーを使うと水しぶきを吸ってMAC菌に感染する危険性も考えられますので、マスクを使って微粒子の侵入を防ぎましょう。
水しぶきを立てないためにはシャワーを使用せず、洗面器などを利用して水で洗い流すのも良いと思います。
入浴後、水切りワイパーなどを使い、浴槽・鏡・壁などに付着している水滴を取り除くようにしましょう!
確かにMAC菌の感染というのは、怖いと思いますが、かといってすべての予防対策をするというのは、すぐには難しいかも知れません。
まずは、できる範囲のことから始めてルーチン化することが大切ですね。
私の場合はお湯で洗剤を洗い流してましたが、水に切り替えました。
風呂掃除のまとめ
風呂掃除でお湯を使うことにより、知らないうちにMAC菌が発生しています。
MAC菌の感染を予防する対策として、風呂掃除の際には
①十分な換気
②マスク着用
③水しぶきを意識してお湯ではなく水を使用
風呂掃除を根本的に見直すことで、MAC菌の予防対策に!