生活の知恵ということで洗濯物の干し方について説明します。
洗濯日和という言葉があるように、多くの人は洗濯物は外干しが一番良いと思っているのではないでしょうか。
ですが、必ずしも外干しが一番とはいえないようです。
外干しによるさまざまな影響
まず、外干しが良くないとされる理由のひとつには、紫外線があります。
太陽光に含まれる紫外線が、人体に悪影響を及ぼすことは広く知られるようになりましたが、それは衣服にも言えることなのです。
紫外線を浴びた衣服は、染料の化学構造が変化して、変色してしまうことがあるからです。
とくに人間の汗には、染料を分解するという働きがあります。
そのため、汗が残ったままの衣服を外干ししてしまうと、紫外線によって色褪せが進んでしまう可能性があります。
また、綿・麻・シルクなど天然由来の素材の衣類も、紫外線などによる影響を強く受けるので、これらは陰干しするのが良いとされています。
外干しの弊害は、紫外線だけではありません。
毎年3月から6月頃にかけて花粉が飛び、4月頃には黄砂も飛来する日本。
アレルギーの人にとって、この時期の外干しは、自殺行為といっても決して過言ではないでしょう。
このように、外干しには意外とデメリットが多いのです。
部屋干しのメリット・デメリット
一方、部屋干しはどうでしょうか。
外から遮断されているぶん、少なくとも花粉などが付着することは避けられます。
また、紫外線に関しても、外干しの干し方よりは影響を受けにくいので、衣類の変色を防ぐことができます。
そして部屋干しの最大のメリットは、天候に左右されずに服を干せるということです。
ですが、それでもなぜか部屋干しには否定的な意見が多いのが現実…。
その理由は、外干しと比較すると、部屋干しは乾くのが遅いということや、生乾きのイヤなニオイが漂うこと、それから、洗濯物を干すことで部屋が狭くなってしまうことなどもその理由のようです。
部屋干しのデメリット対策
これらのデメリットは、ちょっと工夫すればじゅうぶん解消できるものなのです。
まず、乾燥を早めるには、部屋の風通しをよくすればいいのです。
もし、窓を開けられない環境であれば、扇風機などの風を利用して、じかに洗濯物を乾かすととても効果的です。
さらに、除湿器を併用すれば、大幅に乾燥時間短縮の上、生乾きのニオイも解消できます。
また、部屋干しのスペースがあまりない場合は、洗濯物を浴室で乾かすことをおすすめします。
風呂場には換気扇がついているから、どの部屋よりもしっかりと空気を循環させることができますよ。
物干しがない時は、突っ張り棒などでもOK!
洗濯機と風呂場が隣り合っているなら、移動もラクラクですよ。
このように、工夫次第では室内干しも捨てたものではないのです。
外干しだけにこだわらず、あなたのライフスタイルやその日の天候に応じて、部屋干しを採り入れてみてはいかがでしょうか。
確かに部屋干しだけというのは、抵抗があるかもしれませんが、色々と使い分けをしてみるのが良いかと思います。
最近は、布団専用の掃除機など、ダニや花粉を緩和することができる家電製品もあります。
その時の季節・天候にもよりますので、どちらが良いかは色々試されると良いかと思います。
外干しと部屋干しのまとめ
外干しのデメリット
- 紫外線による衣類の変色
- 花粉や黄砂の付着
部屋干しのデメリット
- 生乾きのイヤなニオイ
- 洗濯物を干すスペース
外干しと部屋干しを総合的に考えると、さまざまな工夫で部屋干しのデメリットを解消できれば、外干しよりも部屋干しの方が良いことが多いようです。
外に干した方がなんとなくいいような気がしますが、部屋干しの方が、天候の心配もいらないなど、さまざまなメリットがあることが分かりました。